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2025/05/04 13:34 |
「被患率・罹患率・有病率」の定義

疾病に罹っている比率という意味で、「被患率・罹患率・有病率」という言葉がさまざまな場面で

安易に用いられていますが、厳密にはそれぞれ意味が違います。

ぜん息を「罹患率」という表現で表わすのは正しくありません。



○ 定義の比較表

 被患率

 文科省や地方自治体の 学校保健統計で使用されることが多い。
 患者数と在籍数の比率。

 罹患率 

(発生率)

 疫学用語。厚生労働省の統計では、伝染病と食中毒に使用する。
 1年あたりに新しく発生した疾病患者数の人口に対する比率。
 一般では、罹患している人の割合という使われ方もされているので注意が必要。

 有病率

(有症率)

 最初に罹患した時期とは無関係に、ある時点(検査時)における集団の

 疾病に罹患している人の割合。

 

 

○ 横浜市教委では「り患率」と表記していた

神奈川県教育委員会と文部科学省で調査した健康調査の統計で、

過去に罹患率という表現を使ったことはありません。
ところが横浜市教育委員会の疾病調査の統計では、

平成14年まで「り患率」、平成15年より「被患率」と表記しています。
横浜市の調査は県の委託で行われるものなので、神奈川県が使用している被患率を使うべきでした。
横浜市教委に「り患率から被患率に表現を変えたのはなぜか」尋ねたところ、

「記録も担当者も残っていないので返答できない」とのことでした。

 

○ 参考サイト 

・ からだの博物館~読む医学と健康の小事典~罹患率有病率死亡率

・ 厚生統計に用いる主な比率及び用語の解説
・ 罹患、罹患数、罹患率(Morbidity)(りかん、りかんすう、りかんりつ)

・ 罹患率とは - はてなダイアリー

・ 用語集:有病率(prevalence)

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2007/01/09 06:13 | Comments(0) | TrackBack() | ぜん息統計解説

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